モバイルバッテリーから火が出た──

そんなニュースを見て「まさか自分は関係ない」と思っていませんか?
実は私自身、安価なノーブランドのバッテリーを使っていたことで、旅行中に発熱トラブルを経験しました。
バッグの中で異常な熱を感じ、あわてて取り出した時の恐怖は、今も忘れられません。
市場には、安全性を度外視したバッテリーが想像以上に多く出回っています。見た目だけでは判断できない粗悪品も多く、最悪の場合、火災や爆発に至ることもあります。
この記事では、そうした事故を未然に防ぐために「安全なメーカーの選び方」と「本当に信頼できる製品とは何か」について、自らの失敗体験を交えて徹底的に解説します。
この記事でわかること
- 実際に発生しているモバイルバッテリーの事故事例と特徴
- 安全性の低い製品を見分けるためのチェックポイント
- 信頼性の高いモバイルバッテリーメーカーの紹介
- 長く安全に使うために知っておくべき注意点
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の製品や選択を推奨・保証するものではありません。内容には十分注意を払っていますが、本記事を参考にされたことによって生じたいかなる不利益・損害に対しても、当方は一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。


安全性が低いモバイルバッテリーの特徴とは
PSEマークがない、あるいは偽装されている



まず最も基本的で重要なのは、PSEマークの有無です。
PSEマークとは、電気用品安全法に基づいた適合性検査をクリアした製品にのみ付けられる認証です。これがない、あるいはロゴの形が不自然・印字が消えかけているといった場合、それは「法的に認められていないバッテリー」である可能性が高いのです。
中には、本物そっくりに偽装された「偽PSEマーク」が貼られている製品もあるため、正規の流通経路(家電量販店や信頼できるECサイト)で購入することが大前提になります。
極端に安く、出どころが不明な製品
1,000円前後やそれ以下で販売されているモバイルバッテリーには注意が必要です。
たしかに「安いからお得」と思いがちですが、内部のリチウムイオン電池が再利用品だったり、回路保護がされていなかったりする場合があり、結果として発熱・膨張・発火のリスクが跳ね上がります。
また、フリマアプリやノーブランド品を扱う一部の海外通販サイトでは、製造元が不明なまま販売されているケースも多く、「なにかあっても責任が取られない」ことが現実です。
実際のユーザーが異常を訴えている例
SNSやレビュー欄では、以下のようなトラブル報告がよく見られます。
- 充電中に異臭がした
- 表面が異常に熱くなり触れられなかった
- 数回の使用でまったく充電できなくなった
- バッテリーが膨らんだ、変形した
- 使用中にスマホがショートしたような挙動があった
これらの声に共通しているのは、無名メーカーや極端に安い商品を使っていたことです。口コミを信じすぎるのではなく、「製品の安全性」そのものを自分で判断する目を持つことが求められます。
✅ 安全性が低いモバイルバッテリーの多くは、PSEマークの欠如や極端な低価格に共通点があります
✅ SNSでのトラブル報告は、主に出どころ不明な格安バッテリーに集中しています
✅ 一見すると普通に見える製品こそ、内部が危険な粗悪品である可能性があります
安全なモバイルバッテリーを選ぶための基準
PSEマークと技術基準適合の重要性
繰り返しですが、まず確認すべきは、「PSEマーク」の有無です。
日本国内で販売されるモバイルバッテリーは、法的にこのマークが義務づけられています。
このマークがあるということは、日本の電気用品安全法に基づいた検査に合格している証拠であり、ひとつの安心材料になります。
また、製品に記載されたPSEマークと、販売元の会社情報がきちんと一致しているかを確認することも大切です。
偽装されたPSEマークや、存在しない事業者名が記載されているケースも一部で報告されているため、公式サイトで販売されているか、信頼できる販売チャネルかどうかにも注意を払いましょう。


保護回路の有無と搭載機能の違い
良質なモバイルバッテリーには、以下のような保護機能が搭載されています。
- 過充電防止機能
- 過放電防止機能
- 過電流保護
- 過熱防止(温度センサー)
- 短絡(ショート)保護機能
これらの機能があることで、万が一異常が発生した際も内部で制御が働き、事故のリスクを最小限に抑えてくれます。
説明書や製品ページにこれらの保護機能についての記載がない製品は、内部構造が簡略化されている可能性があり、購入には慎重になるべきです。
製品保証とカスタマーサポートの存在
意外と見落とされがちですが、「購入後の保証があるかどうか」も重要なポイントです。
保証期間が設けられている製品は、それだけメーカーが製品の品質に自信を持っている証拠とも言えます。
また、不具合があった際にすぐに問い合わせられる日本語対応のカスタマーサポートがあるかどうかも確認しましょう。
サポートが整っていない製品は、問題発生時に泣き寝入りせざるを得ない場合があります。
✅ PSEマークは安全の最低基準。必ず確認を
✅ 保護回路があることで、万一の事故を防ぐことができる
✅ 保証やサポート体制が整っているかは、信頼性の裏付けになる
安全性で定評のあるモバイルバッテリーメーカーとは?



結局メーカーはどこがいいの?



私の好みではありますが、ここで少しだけ紹介します
Anker(アンカー):グローバルな信頼と実績
モバイルバッテリー市場で圧倒的な存在感を誇るのが、**Anker(アンカー)**です。
米国発のブランドながら、日本市場に完全対応しており、PSEマークはもちろんのこと、独自の「MultiProtect」と呼ばれる複数の保護機能が搭載されています。
サポート体制も非常に手厚く、国内保証や交換対応もスムーズ。
多くの家電量販店や公式ストアで取り扱いがあり、「迷ったらAnkerを選べば安心」と言われるほどのブランド力があります。


cheero(チーロ):日本発の安心設計
次に紹介するのは、日本国内で設計・販売されているcheero(チーロ)。
もともとはガジェット好きのコミュニティから生まれたブランドで、現在では数多くのPSE適合バッテリーを提供しています。
特に特徴的なのが、品質に対するこだわりとユーザーファーストの姿勢。
内部の回路設計や放熱設計に至るまで日本基準で構築されており、安定性・安全性ともに非常に高い評価を得ています。


オウルテック:国産メーカーとしての堅実さ
**オウルテック(Owltech)**もまた、日本国内の信頼を集める企業です。
モバイルバッテリーだけでなく、カー用品やPCアクセサリなども幅広く手がけており、安全性と品質を重視する人に向いているブランドです。
特に製品保証の厚さが特徴で、「2年保証」が付いているモデルも多く、長期間の使用でも安心感があります。
家電量販店などでの取り扱いも多く、すぐに実物を確認して購入できる点も安心材料です。


✅ Ankerはグローバル対応かつサポートも優秀
✅ cheeroは日本発ブランドとして品質管理が徹底されている
✅ オウルテックは長期保証と国内対応が魅力
安全に使い続けるために意識すべきこと
発熱・変形・膨張はすぐに使用中止
どんなに信頼できるメーカーの製品でも、使い方次第では危険が生じます。
とくに「本体が熱くなる」「表面が膨らんでいる」「異臭がする」といった兆候は、内部の劣化やショートの前兆である可能性があるため、すぐに使用を中止し、専門の処分ルートで廃棄すべきです。
また、落下や水没によって内部の絶縁が破壊されることもあります。
見た目に異常がなくても、急激に発熱するようになった場合は「壊れていないから大丈夫」と過信せず、買い替えを検討しましょう。
使用環境と充電中の置き場所に注意
モバイルバッテリーは精密な電気機器です。
高温多湿・直射日光下・布団やカバンの奥など、熱がこもりやすい場所での充電や保管は絶対に避けましょう。
とくに夏場の車内は高温になりやすく、内部バッテリーの化学反応が不安定になることで、最悪の場合、破裂や火災を引き起こすことがあります。
適切なタイミングでの買い替えが肝心
リチウムイオンバッテリーには「寿命」があります。
一般的に、フル充電・放電を500回前後繰り返すと性能が劣化し始めるとされており、実使用期間としては1〜2年が目安です。
以下のような変化が見られたら、買い替えを検討してください:
- 充電してもすぐに減る
- 本体が発熱しやすくなった
- 電源が入らない・不安定になった
- 膨張や傷が確認できる
「まだ使えるから」と放置せず、安全性を優先した判断が命を守る第一歩になります。
✅ 膨張・発熱・変形などの異常はすぐに使用中止
✅ 車内や布団の中など、熱がこもる場所での充電はNG
✅ 寿命の目安は1〜2年。安全なうちに買い替えを検討
さいごに
モバイルバッテリーは、便利さと引き換えに「安全性」という見えにくいリスクを伴うアイテムです。
私自身、価格だけで選んだことで恐怖体験をしたことがありますが、それ以降は「どのメーカーが作ったか」「安全基準に適合しているか」を最優先にするようになりました。
バッテリーは消耗品であり、寿命があります。長く使うことに執着せず、定期的な点検と買い替えが命を守る行動になります。
この記事を読んでくださったあなたが、同じような後悔をしないよう願ってやみません。
信頼できるメーカーの製品を選び、正しい使い方を意識することで、快適で安全なスマホライフを送りましょう。
✅ 安全性は「価格」よりも「信頼性と基準」で判断を
✅ 信頼できるメーカーを選ぶことでリスクを減らせる
✅ モバイルバッテリーは、使い方ひとつで安全性が大きく変わる
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