——突然止められた出国ゲートで、
バッグから取り出されたのは、
いつも使っていたモバイルバッテリーだった。

「え、これもダメなの?」



2025年6月、中国を訪れる旅行者にとって、
ある“マーク”が命運を分ける出来事が起きています。
空港で突然没収された、という体験談も後を絶たず、
SNSでも「知らなかった」
「捨てられた」などの声が急増しています。
きっかけは、
中国民用航空局(CAAC)が2025年6月28日から
正式に運用を始めた“新ルール”。
それにより、「3Cマーク(CCC認証)」
がついていないモバイルバッテリーは、
中国国内線の機内に一切持ち込めなくなったのです。





これがその「3C」マークなんですね・・・



この変化は、日本からの旅行者にも決して無関係ではありません。
この記事では、知らなかったでは済まされない「3Cマーク」の意味と、
持ち込み制限の実態を、実際のトラブル事例やSNSの反応も交えて、わかりやすく解説していきます。
- そもそも3Cマークとは何か?
- いつから、どんな製品が対象なのか?
- 実際に何が起きているのか?
- 旅行者が絶対に確認すべきポイントとは?
といった観点から、知らずに損をしないためのガイドをお届けします。
本記事でわかること
- 中国国内線でなぜ「3C(CCC)認証マーク」が必須とされるのか
- 現地空港で没収されやすいモバイルバッテリーの特徴と実際の事例
- 実際の旅行者・出張者の声から見える、現場の厳しさや混乱
- 渡航前に必ず確認すべきチェックポイントと購入時の注意点
※この記事はインターネット情報をまとめています。すべての意見を一枚岩とせず、感じ方には個人差があります。また、真偽未確定の情報については推測形を用いていますのでご了承ください。本記事が、あなたの旅支度の一助となれば幸いです。
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中国3C(CCC)認証とは?制度の背景と対象製品
「3Cマーク」とは、中国の強制製品認証制度「China Compulsory Certification(CCC認証)」を通過した製品にのみ付けられる安全マークです。
英語で「China Compulsory Certification」の頭文字「CCC」から、一般には「3Cマーク」と呼ばれます。
2025年6月28日、中国民用航空局(CAAC)は、新たな安全対策として
「3C認証(CCC:China Compulsory Certification)」
がないモバイルバッテリーの国内線持ち込みを全面禁止する通達を発表しました。
この「3C認証」とは、中国政府が2003年から導入している国家レベルの製品安全制度です。
日本のPSEマークと似ており、特に電気製品において「一定の安全性と品質を満たしている」という証明になります。
なぜ今「3C」なのか?
背景には、中国国内における粗悪なモバイルバッテリーの爆発事故の多発があります。
2024年後半には、空港での発煙や炎上事例も複数報告され、CAACは「安全対策を強化する必要がある」と判断したのです。
とくに注目すべきは、
製品自体が発火したかどうかではなく、
「3Cマークがあるか否か」だけが持ち込み判断の基準となった点です。
つまり、安全かどうか以前に、制度上の“マーク”があるかどうかだけで即判断されるという厳しさがあります。
なぜ中国は3Cマークを義務化しているのか?
中国民航局は6月28日より中国国内線への3C認証のないモバイルバッテリーの持ち込みを禁止すると発表。日本で販売されているモバイルバッテリーはCCCマークがないものがほとんどだと思いますので今後中国へ渡航される方はモバイルバッテリーは持ち込まないほうが良いかも
https://x.com/kerotto/status/1938187823276036191
背景には、中国国内における粗悪品・粗造品による事故や安全トラブルの多発がありました。
特に以下のような分野で問題が続出していたのです:
- バッテリーの発火事故
- 電子機器のショート
- 安全基準を満たさないプラグ・ケーブル製品
そのため、2003年から中国政府が強制認証制度として導入し、輸入製品・国内製品ともに、安全基準に達していなければ「販売も使用も許可されない」というルールを明確に定めたのです。
対象となる主な製品カテゴリ
特に以下のジャンルの製品は、3C認証が必須です:
製品カテゴリ | 具体例 |
---|---|
電子機器 | モバイルバッテリー、スマホ、ノートPCなど |
家電 | 扇風機、ヒーター、炊飯器、ドライヤーなど |
照明器具 | LEDライト、卓上スタンドなど |
通信機器(SRRC含む) | Wi-Fiルーター、Bluetoothイヤホンなど |



これ以外にも様々あるようですので、
気になる方は下記も参考にどうぞ
https://www.scorejp.com/PDF/202006.pdf
3Cマークの表示例と特徴
以下のようなロゴが製品本体やパッケージに記載されていれば、CCC認証済みと判断できます。
- マークは「CCC」のようなロゴ
- 製品裏面やバッテリーに直接刻印
- 偽造防止のため、正規販売元が発行する証明書番号が付いていることも多い
✅ 簡易まとめ
✅ 「3C認証」は中国の国家安全認証マーク。日本のPSEマークのようなもの
✅ 爆発事故などを受けて、2025年から中国の航空局が厳格運用を開始
✅ 安全性ではなく、“マークの有無”が持ち込み判断のカギとなる
よくある誤解と現場の混乱



「3Cマークがないと持ち込めない」
とは聞いたものの、
実際にどのマークが正しいのか、
どこを見ればいいのか分からない――



こうした混乱が、
中国国内の空港利用者の間で多発しているようですね
「PSEマークがあるから大丈夫」は誤解



日本国内で安全基準を満たしていることを示す
「PSEマーク」があっても、
中国の航空保安検査では完全に無効です。



3Cマークの有無しか見られないため、
「PSE付きだけど没収された」という声も。
また、見た目の似たマーク(偽3Cロゴや、PSE風の表示)も多く出回っており、
検査員が目視で即判断して処分するケースもありました。


実際の現場での混乱例
- 空港で「バッテリーは新品」「100Wh以下」「使用していない状態」でも、3Cマークがなければ没収
- モバイルバッテリーを複数持っていて、「1つでも対象外があれば全て預かり・廃棄」
- マークの位置が小さくて見えない場合も「無し」として扱われた例あり
マークはどこにあるの?
通常、バッテリー本体の裏側や側面に小さく刻印・印刷されています。
英語表記で「CCC」または「3C」ロゴのようなマークがあるものが対象。
ただし、製品によっては輸入時点で貼付がない場合も多く、中国基準を満たしていないと見なされます。
✅ PSEやCEマークは無関係。3Cマークが唯一の判断基準
✅ 偽マークや見えづらい位置もトラブルの原因に
✅ 現場の判断は非常に厳格で、交渉はほぼ通用しない
現地ユーザーの体験談と世間の反応から見る厳しさ
今回の「3Cマークなしバッテリー持ち込み禁止」ルールは、中国国内でも驚きをもって迎えられました。
空港利用者のSNS投稿からは、その“想像以上の厳格さ”が浮き彫りになります。
「新品でも没収」「説明しても通じない」
微博(Weibo)や小紅書(RED)では次のような体験談が投稿されています:
- 「新品未開封のモバイルバッテリーだったけど、3Cマークが見つからずにその場で没収された」
- 「スタッフにPSEやCEマークを見せても“これじゃない”の一点張りだった」
- 「100Wh未満で問題ないと思っていたら、“3Cがない”の理由だけでNGに」
- 「“日本製だから安全”という説明も通用しなかった」
空港スタッフの対応も一貫
中国の空港では、保安検査の職員に一切の裁量がないため、
マークの有無だけで即断されることが多く、交渉の余地はほとんどないのが実情です。
そのため、
「英語や中国語で説明したがまったく聞いてもらえなかった」
「没収に対して文句を言っても何の反応もない」
といった投稿が相次いでいます。
SNSでは驚きと警戒の声
- 「3Cって何?初めて聞いた…日本で売ってるのほぼ全部ダメじゃん」
- 「まさかPSEマーク付きで落とされるとは思わなかった」
- 「旅行中の充電手段がなくなって地獄だった」
- 「今後、中国行くときはバッテリー厳選するわ…」
日本国内でも話題に
SNSの投稿をきっかけに、
「知らなかったら危なかった」「注意喚起ありがとう」
といった反応が見られ、在中邦人や出張族の間でも情報共有が活発化しています。
ありがとうございます。これは重大な案件です。私は今中国から帰国しましたが、書い直しですね。次回中国で買うことにします。確かにCCC規格を見たことは過去にないです。
https://x.com/toshi_nakakoji/status/1938190133356003740
✅ SNS体験談では「新品でもNG」「PSEでも通用しない」例が多数
✅ 空港職員はマークの有無のみで判断。説明や抗議は通じにくい
✅ 日本人旅行者にも広がる警戒心。事前チェックが重要
どうすれば対策できるか?購入時・渡航前チェックリスト
中国国内線への持ち込みルールが厳格になった今、
「知らなかった」では済まされません。
そこで、失敗しないための購入時・渡航前のチェックポイントをまとめました。
【購入時】モバイルバッテリー選びの注意点
- 必ず「3C認証マーク」が印字されているものを選ぶ
→ 本体に直接プリントまたはラベルで「CCC」のロゴがあるか確認
→ 外箱にだけあるものや、シールが剥がれている製品は避ける - Amazonや楽天でも「中国対応」と書かれているかを確認
→ 商品説明欄に「3C認証済」「中国旅行対応」などの表記があるかチェック
→ なければ販売元に問い合わせを - 中華製バッテリーの“逆輸入品”を選ぶのも一つの手
→ AnkerやBaseusなど中国ブランドの3C認証モデルが狙い目
→ ただし並行輸入品などは必ず実物確認を
【渡航前】事前チェックと持ち込み対策
- 本体に3Cマークが印字されているか、再確認!
→ 手荷物に入れる前に、本体表面・底面にロゴがあるかをチェック - 3Cマークがない製品は“預け荷物にも絶対に入れない”
→ 機内持ち込みNGの製品は、預け入れでも不可(航空法規上)
→ トラブル回避のため、持ち込みは諦めるしかない - 予備バッテリーは1〜2台までに絞る
→ 空港によっては本数制限もあるため、事前確認が必要
→ 合計Wh(ワット時)が160Wh以下におさまっているかも重要 - 念のために“対応製品の証明書や説明書”も持参
→ 中国語または英語のマニュアル・認証書類があれば安心材料に
→ 現地の保安スタッフとのトラブルを防ぎやすくなる
【チェックリスト:持ち込みOKか判断する5項目】
項目 | OKか確認するポイント |
---|---|
3Cマークの有無 | 本体に「CCC」のロゴが印字されているか? |
定格容量(Wh) | 100Wh以下なら通常OK。160Whを超えるとNG |
数量制限 | 原則1~2個まで。空港によって変動あり |
損傷・改造の有無 | 傷や膨張、改造跡があると没収の可能性 |
預け入れ荷物への収納 | モバイルバッテリーは預け荷物には入れない |
✅ 「本体に3Cマークがあるか」が最重要チェックポイント
✅ 説明書や証明書もできれば携帯。英語/中国語表記が望ましい
✅ Amazon購入でも安心せず、実物で再確認を
さいごに
モバイルバッテリーの持ち込み禁止――
それは一見すると些細なルールのように思えるかもしれません。
けれど、実際に空港で止められ、バッテリーを没収された旅行者たちの声を聞くと、その「些細」は、旅の全体を左右するほどの「重大」になり得るのだと実感します。
中国国内線での3C未認証バッテリーの持ち込み禁止は、2025年6月28日から本格的に施行されました。
つまり、今この記事を読んでいるあなたが、たとえ明日中国へ向かう予定であっても、もう例外ではないのです。
旅行は準備がすべて。
どんなにおしゃれな服を詰め込んでも、どれだけ綿密な旅程を立てても、
「持ち物の規制」にひっかかれば、そのすべてが台無しになる可能性があります。
確認すべきは3つだけです。
- モバイルバッテリーに「3Cマーク」があるか?
- 容量は160Wh未満か?
- パッケージと本体に記載があるか?
この3点を守るだけで、あなたの旅行はずっとスムーズになります。
「知らなかった」で損をするのは、いつだって利用者の側です。
せっかくの楽しい旅行、余計なトラブルで台無しにしないよう、ぜひ出発前に一度だけ、このページを見返してください。
安全で、ストレスのない空の旅を。
あなたの旅が、無事に、気持ちよく始まることを願っています。