
今年もFマウントの望遠ズームは、中古市場でしっかりと存在感を保っていますね



えっ、もうZマウントに移行している方ばかりだと思っていました。まだ買う価値があるのですか?



むしろ今が面白い局面かもしれません。
最新世代は価格がこなれてきましたし、古典の名玉は底値で安定しています。知識がある方ほど、上手に選べる環境になっているのです。
2025年9月現在、中古市場では
「Z移行による需要の分散」と
「完成度の高いFマウント最終世代への根強い人気」
が同時に進行しています。
これにより、店舗系と個人売買系で価格帯が明確に分かれ、ユーザーの用途に合わせて選びやすい状況が生まれています。
この記事を最後まで読めば、主要モデルごとの相場感だけでなく、自分の撮影スタイルに合わせたレンズ選びのポイントや、賢い買取・下取り活用法まで一通り理解できます。
※相場は短期間で大きく変動する可能性があります。ご購入前には必ず店舗公式サイトや価格比較サイトなどで最新価格をご確認ください。
この記事でわかること
- 主要望遠ズームの最新中古相場
- 店舗系と個人売買系の価格差と特徴
- 撮影ジャンル別のおすすめレンズ
- 買取・下取りを活用した買い替え戦略


ZマウントとFマウントの基本概要



FマウントとZマウントの違いを知っておくと、この後の相場情報が理解しやすくなります。



名前だけ聞いたことがありますが、具体的にはどんな違いがあるのでしょうか。
Fマウントは1959年から続く一眼レフ用のレンズマウントで、半世紀以上の膨大なレンズ資産を持っています。
Zマウントは2018年に登場したミラーレス専用のマウントで、より大口径の開口部と短いフランジバックを採用しており、最新設計のレンズを自由度高く作れる点が特徴です。
現在はZマウントへの移行が進んでいますが、完成度が高いFマウント最終世代の望遠ズームには根強い人気が残っています。
この中古相場はZ移行の影響を受けつつも、品質と価格のバランスを求めるユーザーによって支えられているのです。



つまり、Zに需要が流れてもFマウントの中古レンズにはまだ十分な価値があるということですね。



その通りです。ここから紹介する相場データも、その背景を踏まえて理解するとさらに納得できるはずです。
入門レンズと定番標準ズームの中古相場





まずは入門用や定番標準ズームの相場を整理しましょう。これらは初心者からベテランまで、幅広く需要があります。



確かに、最初の一本としても選びやすいですね。
主要モデルと中古実勢価格(おおよそ)
モデル | 中古実勢価格 |
---|---|
AF-P DX 18-55mm f/3.5-5.6G VR | ¥5,000〜¥9,000 |
AF-S DX 18-105mm f/3.5-5.6G ED VR | ¥8,000〜¥15,000 |
AF-S DX 18-140mm f/3.5-5.6G ED VR | ¥15,000〜¥25,000 |
AF-S 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR | ¥20,000〜¥35,000 |
AF-S 24-120mm f/4G ED VR | ¥40,000〜¥50,000 |
AF-S 24-70mm f/2.8G ED | ¥60,000〜¥90,000 |
AF-S 24-70mm f/2.8E ED VR | ¥120,000〜¥150,000 |
TAMRON 24-70mm f/2.8 Di VC USD G2 (A032, Nikon F) | ¥80,000〜¥110,000 |
SIGMA 24-105mm f/4 DG OS HSM Art (Nikon F) | ¥40,000〜¥70,000 |
SIGMA 17-50mm f/2.8 EX DC OS HSM (Nikon) | ¥20,000〜¥30,000 |
参考HP:マップカメラ、カメラのキタムラ、フジヤカメラ、価格.com 、 J-カメラ、カメラファン、aucfan
※本記事の価格帯は2025年9月時点の参考情報です。中古相場は在庫状況や季節要因などで日々変動します。ご購入や下取りを検討される際は、必ず各店舗や価格比較サイトで最新価格をご確認ください。
名玉・単焦点レンズの中古相場と人気の理由





次に単焦点レンズです。ボケ味や描写力にこだわるなら外せない存在ですね。



やはり単焦点は中古でも人気が高いのでしょうか。
モデル | 中古実勢価格 |
---|---|
AF-S 50mm f/1.8G | ¥15,000〜¥25,000 |
AF-S 50mm f/1.4G | ¥28,000〜¥38,000 |
AF-S DX 35mm f/1.8G | ¥11,000〜¥16,000 |
AF-S 35mm f/1.8G ED(FX) | ¥35,000〜¥45,000 |
AF-S 85mm f/1.8G | ¥30,000〜¥45,000 |
AF-S 85mm f/1.4G | ¥95,000〜¥130,000 |
AF-S 58mm f/1.4G | ¥120,000〜¥140,000 |
AF-S 105mm f/1.4E ED | ¥160,000〜¥230,000 |
AF-S Micro 60mm f/2.8G ED | ¥35,000〜¥50,000 |
AF-S VR Micro 105mm f/2.8G IF-ED | ¥50,000〜¥70,000 |
AF-S 20mm f/1.8G ED | ¥50,000〜¥60,000 |
AF-S 28mm f/1.8G | ¥30,000〜¥40,000 |
AF-S 300mm f/4E PF ED VR | ¥120,000〜¥160,000 |
AF-S 500mm f/5.6E PF ED VR | ¥220,000〜¥310,000 |
参考HP:マップカメラ、カメラのキタムラ、フジヤカメラ、価格.com 、 J-カメラ、カメラファン、aucfan
※本記事の価格帯は2025年9月時点の参考情報です。中古相場は在庫状況や季節要因などで日々変動します。ご購入や下取りを検討される際は、必ず各店舗や価格比較サイトで最新価格をご確認ください。
70-200mm系:スポーツ・舞台撮影の定番
最新世代 70-200mm f/2.8E FL の相場帯と特徴





スポーツ撮影を本格的に始めるなら、このレンズは外せません。



やはり最新世代ということは、高額なのでしょうか。



中古では16万〜18万円前後が目安です。新品が31万円台ですから、状態の良い中古は十分にお得感があります。保証付きの店舗系であれば初期不良の不安も抑えられます。
一世代前 70-200mm f/2.8G VR II の価格と実用性


こちらの相場は9万〜12万円程度。
プロメンテ済みの良品も多く、玉数も豊富です。
E FLに比べると若干の重量はありますが、描写性能は今も実戦向きでコストパフォーマンスを重視する方には魅力的です。
軽量派 70-200mm f/4G ED VR の相場と活用シーン


中古は6万〜7万円台に集中しています。
E FLの半額以下で購入でき、屋内スポーツや旅行など軽量装備を優先したい方に選ばれています。



これなら私でも長時間持ち歩けそうですね。



軽さを重視するならf/4Gは非常に扱いやすいでしょう。
普及〜実戦型望遠:70-300mmクラスの動向
AF-P/E型(フルサイズ対応)の中古価格帯





エントリーから中級機まで幅広く使えるのが、
この70-300mm AF-P/E型です。



手を出しやすそうに聞こえますが、お値段はどのくらいなのでしょうか。



中古はおおむね5.8万〜6.6万円ほどです。性能と価格のバランスが良く、まず一本持つなら十分に選ぶ価値があります。
DX専用70-300mmと旧型70-300mm VRの特徴と相場


DX専用は2万円台前半から。
玉数が豊富で、初めて望遠を試す入門機として今も人気です。
旧型の70-300mm VRは2万〜4万円に分布。
外観や光学系の状態により価格が大きくぶれるため、実写確認や返品保証の有無をチェックしておくと安心です。



2万円台で望遠ズームが手に入るなんて、思ったより気軽ですね。



ただし古いモデルはAF精度やボディとの互換性に注意が必要です。購入前には対応可否を必ず確認しましょう。
大口径の古典と長距離定番:80-200mm・200-500mm系
80-200mm f/2.8D:低予算で大口径を狙うなら





古典的な味わいを持つレンズとして、今も愛用者が多い一本です。



そんな昔のモデルでも、まだ活躍できるのですか。



もちろんです。中古相場は1.5万〜6万円ほど。外観が綺麗でも内部のグリスやAF駆動部に劣化が潜んでいることがありますので、実写確認や店舗保証の有無を重視すると安心です。
古典的なボケ味とF2.8の明るさをこの価格で味わえる点は魅力的です。
現代的なAF速度や収差補正には妥協が必要ですが、撮影表現の幅を広げる一本として根強い人気があります。
200-500mm f/5.6E:野鳥・運動会・航空祭での人気と相場





長距離撮影では、これが“定番”と言えるでしょう。



運動会や野鳥撮影でも使えるのですか。



ええ、非常に使い勝手が良いです。中古相場は9万〜13万円ほど。Zマウントの180-600mmが登場した今でも、コストパフォーマンスとAF安定性のバランスが高く評価されています。
幅広いレンジを一本化:80-400mmと超高額帯180-400mm
80-400mm f/4.5-5.6G VR:旅や動物園に万能な一本





旅先や動物園など、さまざまなシーンで活躍できる一本です。



1本で広いレンジをカバーできるのは魅力的ですね。価格はどのくらいでしょうか。



中古相場は8万〜16万円ほどです。動物園から航空祭まで幅広い用途に対応でき、良品を探すなら横断検索サイトが役立ちます。
180-400mm f/4E TC1.4内蔵:プロスポーツ・報道現場向け価格帯





報道や国際大会級の現場で使われる特別なレンズです。



さすがに値段も別格なのですよね。



その通りです。中古相場は70万円台から300万円超まで幅があります。プロ向けの機材だけに、販売価格と買取価格の差も極端に大きい点が特徴です。
このクラスを選ぶ際は、保証内容や整備履歴を慎重に確認することが欠かせませんね・・・
2025年の相場変動要因とこれからの見立て
Zマウント移行が中古相場に与える影響



Zマウントの登場で、Fマウントの望遠ズームは一時的に値が下がった時期がありました。



それなら今もどんどん下がり続けているのでしょうか。



いいえ、完成度の高い最終世代レンズは指名買いが続き、下支えされています。特にE FLやAF-P/E系は価格が安定しており、急激な値崩れは起きていません。
店舗系・個人売買系それぞれの価格推移の特徴
店舗系(マップカメラ、キタムラ、フジヤカメラなど)は保証や整備が価格に上乗せされている分、相場は安定的です。
一方、ヤフオクやメルカリなどの個人売買系は価格の振れ幅が大きく、短期間で値動きが生じやすい特徴があります。



安心を優先するなら店舗系、中古の掘り出し物を狙うなら個人売買を使い分けるのが良いでしょう。


参考HP:マップカメラ、カメラのキタムラ、フジヤカメラ、価格.com 、 J-カメラ、カメラファン、aucfan
買取・下取りの相場感と賢い活用法



買い替えを視野に入れるなら、買取や下取りを活用すると資金計画が立てやすくなります。



買取額にも結構差が出るものなのですか。



高額帯の180-400mmなどは販売価格と買取価格の差が極端に大きく、比較サイトや複数店舗での見積もりが欠かせません。
定期的に相場を確認しながら、買い替えや次の一本を狙うタイミングを見極めることが、2025年以降も賢い選び方につながります。


まとめ:自分に合った望遠ズームを見極めるポイント



ここまで見てきて、自分の撮影スタイルに合った一本が見えてきたのではないでしょうか。



はい、私はまず70-200mm f/4Gが気になります。軽くて長時間持っても疲れにくそうですね。



いいですね!
軽量で扱いやすく、室内から屋外まで幅広く対応したい!等の用途を見極めて検討してみましょう
Nikon Fマウントの中古相場は、Zマウントへの移行が進む現在もなお、幅広い価格帯と安定した需要を維持しています。
最新世代の望遠ズームから古典的な名玉、さらには単焦点レンズまで、それぞれに特有の魅力と価格動向があります。
ただし中古市場は短期間で価格が変動するため、購入や下取りを検討する際は必ず店舗公式サイトや価格比較サイトで最新の相場を確認してください。
保証内容や整備履歴をきちんと確認すれば、中古でも長く安心して使える一本を選ぶことができます。
Fマウントは半世紀以上の歴史を持ち、Zマウント時代に入った今でも撮影資産としての価値を残し続けています。
自分の撮影スタイルや予算に合わせて相場を定期的にチェックし、最適なレンズを賢く選ぶことで、これからの撮影をより充実させることができるでしょう。